Chopin Piano Style Web
楽譜屋から見た幻想即興曲op.66の弾き方を整理してみます。随時改訂していきます。
Chapter
原典資料に基づき厳密に提示することを目的とした楽譜です。ショパンの楽譜の場合は自筆譜と初版に基づくとして1949年から出版されたPaderewski版が
最初の原典版という事になります。Urtextという言葉は使用されてはおらず、Urtextと銘打って出版されたのは1956年、Ewald
Zimmerman校訂のHenle版です。 その後1973年あたりからWiener Urtextが出版されて一般化し現在に至ってます。ショパンの最初のナショナルエディションであるPaderewski版は出版された当時から
問題点が指摘されていたため、ポーランドが国家事業として再度出版に取り組んだのがJan
Ekier校訂のNational Editionです。このNationalEditionで最初に出版されたのは
1967年出版のBalladesです。その後半世紀たった現在2010年に全楽曲が完成しました。幻想即興曲は
Ekier校訂のNational Edition ではSeries B(遺作集はSeries B)に収められていて、Paderewski版のように即興曲集には収録されていません。このサイトで使用しております楽譜もJan
Ekier校訂のNational Edition 「ショパン : 死後に発見されたピアノ作品集」です。 しかし値段がなぜか高いので、お勧めは、Wiener Urtextです。こちらもJan Ekier校訂ですし 幻想即興曲を比較検討しました。こちらの方が日本語訳もあります。より詳しいような気がいたします。もちろん音符や記号など問題は無いと判断しお勧めします。ウィーン原典版(58) ショパン 即興曲集
※よく聞かれるのですが、ショパンの幻想即興曲を演奏するレベルは、ツェルニーの何番が弾けるレベルなら大丈夫ですか?
ツェルニーは基本的にベートーヴェンソナタを弾く過程において重視すべきエチュードです。ショパンにはあまり関係のない教本ですので
できれば、予備のエチュードを勉強なさる方は、ツェルニーではなくクレメンティーの前奏曲を薦めます。
ショパンが弟子のレッスンで必ず使っていたといわれる教本ですが、とてもよく出来ていて、ショパンピアノを演奏する予備連中としては
期待できる効果をあげてくれます。 全音出版社から出版されています。「クレメンティ 前奏曲と音階練習曲集」です。
ショパンはこの楽曲の中で特に「変イ長調プレリュード」のレッスンにうるさかったと言われています。
難易度 どんな曲でも同じだと思いますが、どのレベルで弾けるのか?という事になると思います。
例えば、友人の集まりなどでちょっとピアノを聴かせるというレベル、お教室のピアノ発表会で演奏するレベルとピアニストが
ピアニストとして人前で演奏するレベルでは、同じ曲でも、難易度は全く違います。
演奏できるというレベルは、手が届けば、小学生でも弾くことは可能です。ブルグミュラーが終了したレベルで十分演奏できる
楽曲ですし、暗譜もインパクトのある曲なのでそれほど難しく感じる事は無いと思います。
新原典版作成主要資料となったのは1962年にアルトゥール・ルビンシュタインが発表したものである。この原稿は、デステ夫人のアルバムに記入されていたもので、第一ページの右上に献呈の辞 Compose pous Madame la Baronne d'Este par FF Chopin,終わりに日付:Paris Vendredi 1835と書かれた自筆清書譜である。過去に原典とされた筆写譜と比べて、著しく改良されているので決定稿と見なされた。
エキエル版以前の原典資料となっていた、フォンターナ版 (ベルリンのシュレジンガー社から1855年に発売された初版譜)はアメリカシカゴ大学のショパン楽譜資料で閲覧する事ができるのでそちらも一見いただきたい。 また原典資料の詳しい経緯に関しても、お勧めしている音楽之友社出版の Wiener Urtext Ekier Chopin Impromptusの注解をご覧いただきたい。
この曲の主調である嬰ハ短調のX音ソ#オクターブ音の重圧な響きから始まります。この音はとても大切に弾いきます。幕を上げるかのように踏み込んだペダルを上手に上げましょう。姿勢は後方に背筋を伸ばしながら、深呼吸します。、ソ#のオクターブの音のウネリ(ピアノは平均律で調律されているためオクターブであっても微妙にズレておりウネリが生じます)5,6回分を目安に次アルペッジョに移ります。